カーデザインの巨匠・ジウジアーロとSEIKOの幸福なコラボ

カーデザインの巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロは1970年代以来、世界で比類なき存在感を放ってきた。工業デザイナーとして80歳となった今でも自身が創設した「イタルデザイン」から魅惑的な造形美を発信し続けている。直線と洗練された曲線による芸術的なデザイン性はジウジアーロの代名詞と言えるだろう。

自動車デザインでは、フォルクスワーゲンの初代「ゴルフ」をはじめ数々の世界的ヒット車を手がけているジウジアーロ。時代の最先端を巧みに読み取る先進性を持ち、自動車以外のプロダクトデザインでも一世を風靡してきた。

そんな彼のプロダクトデザインの中でも、世界的に人気なのが時計である。特にSEIKOとコラボレーションした1983年リリースのモデルは、ドライバーやライダーの腕にふさわしいデザインで一世を風靡した。

2018年、35年の時を経て復刻モデルが発売され話題を呼んだ。1980年代のデザインが再び注目を集めている今、ドライバーの腕時計として開発された傾斜が20度付けられたディスプレイの存在感は増すばかりだ。

ここでは、世界的工業デザイナーとして今なお尊敬を集めるジョルジェット・ジウジアーロの人物像やカーデザインをはじめ、男ゴコロをくすぐるジウジアーロの復刻モデル腕時計についてご紹介しよう。

世界の工業デザインを牽引してきたジウジアーロ

ジョルジェット・ジウジアーロは1938年、イタリアのピエモンテ州生まれの80歳。10代からフィアット、ベルトーネなどイタリアを代表するカーメーカーでデザインに磨きを掛けた後、独立。1968年に設立したイタルデザインは、自動車デザインをはじめライフスタイル全般のさまざまなプロダクトデザインを手がける一大デザイン集団として成長した。 ジウジアーロが手がけた自動車には、1974年のフォルクスワーゲン・ゴルフや1978年のBMW・M1をはじめ名だたる社名が並んでいる。1980年代から90年代初頭にかけては、日本車のデザ インにも携わっていた。1981年のいすゞ・ピアッツァや1991年のトヨタ・アリストは日本でもジウジアーロの名を一躍有名にした車種と言えるだろう。

エッジの効いた直線美-ジウジアーロのカーデザインとは

ジウジアーロが手がけた自動車はデザインの幅が非常に広い。高級車はもちろん大衆車の小型車や軽自動車まで多彩である。実際の車種をピックアップして、ジウジアーロデザインの魅力に迫ってみよう。

・フォルクスワーゲン・ゴルフ(初代)

世界的にフォルクスワーゲンの知名度を上げたカブトムシさながらの丸みのあるビートルから、ジウジアーロデザインによって一気に直線を多用した質実剛健なイメージのおしゃれを体現したゴルフ。ジウジアーロデザインが、実用車の分野でも大きなチャレンジをして成功した成果が見える。

1974年に発売。フォルクスワーゲンのデザインの方向性を一気に変えた記念碑的な一台だ。

・デロリアン DMC-12

1980年代に世界的に大ヒットしたハリウッド映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で登場した近未来をイメージした車のデザインは、ジウジアーロが手かげている。

実際に公道を走ったという自動車ではないものの、ジウジアーロデザインならではの特徴が随所に現れている。ボディはステンレスで統一感を持たせ、直線美の中に適度な滑らかな感触を感じさせる。当時のファンが憧れたガルウィングドアも非常に目を引くものだ。

・アルファロメオ ブレラ

2005年の登場から、イタリア車の人気をリードしてきたボリューム感いっぱいのクーペだ。逆三角形のグリルや三連ライトなど、細かなこだわりも随所に抱えつつ、全体的に女性的なふくよかな印象を持たせた、近年のジウジアーロデザインを代表するものになっている。

・ダイハツ ムーヴ(2代目、標準モデル)

ジウジアーロデザインは軽自動車のデザインにも乗り出している。1998年の2代目ムーヴは軽トールワゴンのサイズ感のなかに気品あふれる直線が組み込まれており、日本の軽自動車に新風を吹き込んだ。

このように、世界を席巻した高級車から日本で親しまれる軽自動車まで、バリエーションの豊かなデザインを楽しめるのがジウジアーロデザインの魅力といえるだろう。

復刻モデルが人気!セイコーのジウジアーロシリーズ

1983年、セイコーはジウジアーロデザインのウォッチ発売より、コラボレーションを続けてきた。とくにドライバーやライダーの使用をイメージしてデザインしたデジタルウォッチは液晶ディスプレイを右に20度傾斜させたユニークかつ機能性の高いデザインで当時も人気だった。

35年の時を経て2018年に発売されたのが復刻モデルだ。右に20度傾斜した独特なデザインはそのまま継承し、アラームやタイマー、ストップウォッチといった計測機能を実用的に高める回転式のベゼルを採用。往年のデジタルウォッチの粋を再現している。

現代の最先端の技術で細かなパーツや機能性を改良しているのも大きな魅力だ。バックライトにはELライトを搭載し夜間にも使いやすいように、ブレスレットに使われているステンレスをソリッドにして腕に当たる質感を高めている。

また、2015年に発売されたセイコー アストロン 8Xシリーズの2015 ジウジアーロ・デザイン限定モデルはアバンギャルドなデザインでマニアから熱狂的に受け入れられたラインナップである。ベルトは黒を基調に赤・白・緑のイタリアンカラーでおしゃれにまとめられているほか、今にも踊り出しそうなダイヤルの数字が非常にポップ感を演出している。

一方で、ケースの裏側にはジウジアーロのロゴとシリアルナンバーが刻まれている。タイヤのホイールをモチーフにデザインされており、そのゴツい印象が男子の“メカニック愛”をそそるはずだ。

セイコーの時計を語る上で欠かせないのが、世界のトップブランド、グランドセイコーだ。グランドセイコーは、オメガやタグホイヤーと肩を並べるデザイン性とクオリティで根強い愛好家を生み続けている。

グランドセイコーのデザインのこだわりは、ジウジアーロとのコラボによる影響も少なくないだろう。

グランドセイコーの一番の特徴は、ノーマルなデザインながらさまざまなシーンで利用できること。シンプルさを極めた3針のスタンダードモデルなら、世代を超えて愛用できる。シンプルなのに飽きがこない、セイコーらしいデザイン力が魅力だ。

また、ダイヤカットされた針やインデックスのおかげで非常に見やすい上、高級感も演出している。文字盤全体が落ち着いた抑えたトーンであり、深みも感じる。

もちろんムーブメントもメカニカル・クォーツ・スプリングドライブといったセイコーオリジナルで、非常に信頼度が高い。

コストパフォーマンスに優れたグランドセイコーは、日本から発信する腕時計のトップブランドとして、これからも輝き続けるだろう。

まとめ

自動車デザインから腕時計といったプロダクトデザインまで、世界の工業デザインをリードして来たジウジアーロ。セイコーによる復刻モデルを見ても明らかなようにそのデザイン性は時を経ても色褪せない。世界のハイブランド・グランドセイコーを送り出すセイコーのウォッチをぜひ一度身につけてみてはいかがだろうか。

▼参考URL

https://www.kurumaerabi.com/car_mag/list/4462/

https://www.tictac-web.com/column&feature/detail/?id=431

https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/seikoselection/special/giugiaro_design/

https://www.grand-seiko.com/jp-ja

https://form.allabout.co.jp/series/19/190/

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